後遺症事例73
示談金増加額 約140万円
交差点で後続車に追突されて頚部挫傷と腰椎捻挫を負った主婦の交通事故事例（後遺障害14級）
当初提示額
2,188,270円
最終示談額
3,682,275円
交渉後の増加額
1,494,005円
傷害状況
頚椎捻挫、腰椎捻挫
後遺症認定
後遺障害14級9号
治療期間
約10.3ヶ月間
解決方法
交渉による示談
交渉期間
約1ヶ月間
交渉のポイント
休業損害、入通院慰謝料（傷害慰謝料）、後遺障害慰謝料、後遺障害に伴う逸失利益
交通事故の概要
埼玉県内の路上を自家用車で走行中、赤信号の交差点で停車していたところ、前方不注意の後続車に追突され、負傷した交通事故事例です。
追突事故は、自動車同士の交通事故で最も多いケースです。追突事故の場合、被害者が衝突を逃れることは出来ませんので、加害者の過失割合が100％となります。したがって、本件交通事故も被害者に過失は認定されておりません。
本件交通事故により、被害者側のKさん（40代・女性／主婦）は、医師から頸椎捻挫（けいついねんざ）、腰椎捻挫（ようついねんざ）、骨折との診断を受け、通院10.3ヶ月の長期治療を経て、症状固定を迎えました。
被害者Kさんは、症状固定を迎えてもなお痛みや痺れ等の自覚症状が残ったため、相手方保険会社（加害者側）を通じて、自賠責保険に対し後遺障害等級認定請求を行いました。
その結果、「局部に神経症状を残すもの」として、後遺障害14級9号が認定されています。
後遺障害14級9号は画像上には異常が見られない場合に認定される後遺障害です。
上記のとおり後遺障害が認定された後まもなくして、相手方保険会社から被害者Kさんのご自宅に、「損害賠償額明細書」が送られてきました。
当弁護士は被害者Kさんからご相談を受け、相手方保険会社の提示内容は保険会社の任意基準によるものであり、裁判基準（弁護士基準）で計算した際の金額と1.7倍ほどの差がある旨をご説明したところ、相手方保険会社との増額交渉をご依頼いただけることとなりました。
なお、保険会社から提示される損害賠償額の内容は、一般的に「書面」でなされるため、もし口頭のみで示談を求められた場合は要注意です。
口頭だけでは、損害賠償額の内訳や根拠が不明瞭で、適切な判断ができません。必ず、「書面」で損害賠償額の内容を提示してもらいましょう。
弁護士交渉〜介入から解決まで〜
【弁護士介入】
本件では、治療費や通院交通費、諸雑費等の実費には争いがなく、問題となったのは、「休業損害」、「入通院慰謝料（傷害慰謝料）」、「後遺障害慰謝料」、「後遺障害に伴う逸失利益」の4項目です。なお、被害者Kさんに過失はなく、相手方である加害者の過失割合が100％となります。
相手方保険会社との具体的な交渉経緯は以下のとおりです（争いのない部分は記載省略）。
【相手方保険会社の当初提示額】
相手方保険会社の当初提示額の内容は以下の通りです。
休業損害…445,300円（日額6,100円。実通院日数145日×50％＝73日で算定。）
入通院慰謝料…992,970円（保険会社の任意基準です。）
後遺障害慰謝料…400,000円（保険会社の任意基準です。）
後遺障害に伴う逸失利益…314,938円（年収2,226,500円×喪失率5%×喪失期間3年（ライプニッツ係数2.829）。保険会社の任意基準です。）
その他費用（調整金）…35,062円（自賠責保険金額750,000円までの差額を調整金として加算。）
合計金額 2,188,270円
【当弁護士の請求額】
相手方保険会社の提示に対して、当弁護士が相手方保険会社に請求した内容は以下の通りです。
休業損害…776,020円（年収3,880,100円÷365日×通院73日で算定。）
入通院慰謝料…1,150,000円（交渉の便宜上、裁判基準を上回る金額での請求です。）
後遺障害慰謝料…1,100,000円（裁判基準です。）
後遺障害に伴う逸失利益…888,484円（年収3,880,100円×喪失率5%×喪失期間5年（ライプニッツ係数4.5797）。裁判基準です。）
合計金額 3,914,504円
※裁判基準とは「弁護士基準」と同様のものです。
【示談成立・解決】
示談金増額交渉の結果は以下の通りです。
休業損害…775,990円（日額10,630円×73日。当初提示額の約1.7倍となりました。）
入通院慰謝料…1,027,800円（裁判基準1,142,000円の9割。当初提示額の約1.04倍となりました。）
後遺障害慰謝料…990,000円（裁判基準の9割。）
後遺障害に伴う逸失利益…888,485円（裁判基準の10割。年収3,880,100円×喪失率5%×喪失期間5年（ライプニッツ係数4.5797）。後遺障害慰謝料と合わせて当初提示額の約2.5倍となりました）
合計金額 3,682,275円
⇒増加額 1,494,005円となりました。
【弁護士から一言】
当弁護士による交渉の結果、「休業損害」については請求額のほぼ100％、「入通院慰謝料」および「後遺障害慰謝料」については請求額の90％、「後遺障害に伴う逸失利益」については請求額の100％とする内容で回答が得られ、示談成立となりました。
当弁護士介入前の当初提示額と比較すれば、1.68倍の金額での示談です。
約149万円の増額ですので、十分に成功事例といえるでしょう。
被害者Kさんのご加入の任意保険には弁護士費用特約を付加されていなかったため、費用倒れの心配が一切ない料金プラン「完全出来高報酬制」にてご依頼いただきました。
当弁護士の完全出来高報酬制は、着手金不要で、示談金が増額した分の一定割合だけが弁護士費用となる料金体系です。弁護士に支払う報酬によって費用倒れを心配されている方も安心してご利用いただけます。
※弁護士費用特約とは、交通事故の被害者となって弁護士に示談交渉を依頼した際の弁護士報酬等を保険会社が負担してくれる特約です。
万が一に備え、弁護士費用特約を任意保険に付加されることを強くお勧めします。
◎全国対応！ご来所不要
本件のご依頼者は埼玉県在住でしたが、一度も当事務所までお越しいただくことなく、電話やメール、郵便のやりとりで解決に至っています。治療やお仕事等でご多忙な方、遠方にお住まいの方もお気軽にお問い合わせください。
◎弁護士が直接ヒアリング
無料相談時に、事務職員が被害者の方々から聴き取りを行う法律事務所もありますが、当事務所では、弁護士が直接お話を伺っています。
弁護士が直接お話を伺うことで、問題点を正確に把握し、早期解決へと導けるよう心掛けております。
