後遺症事例71
示談金増加額 約1,542万円
夜間歩行中に自家用車に衝突され骨折・脳挫傷を負った交通事故事例(後遺障害9級10号)
当初提示額
21,432,086円
最終示談額
36,860,426円
交渉後の増加額
15,428,340円
傷害状況
陥没骨折、脳挫傷
後遺症認定
後遺障害9級10号
治療期間
約7.1ヶ月間
解決方法
交渉による示談
交渉期間
約2ヶ月間
交渉のポイント
交通事故の概要
静岡県内にて夜間の路地を歩行中、自家用車に衝突されて、骨折等のケガを負った交通事故事例です。
被害者側のYさん(31歳・男性/会社員)は、本件交通事故により、入院0.2ヶ月、通院6.9ヶ月(実入院日数は4日、実通院日数は6日)の治療を経て、症状固定を迎えましたが、言語障害等の自覚症状が残ってしまいました。
被害者Yさんは、加害者側(相手方)の任意保険会社を通じて、自賠責保険に後遺障害等級の認定請求を行いました。
その結果、本件交通事故に起因する脳外傷による高次脳機能障害が残存しているものと捉えられ、その程度としては、担当医師による医学的意見や報告、その他診断書等の記載を踏まえ総合的に評価すると「神経系統の機能又は精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの」とし、後遺障害第9級10号が認定されました。
後遺障害第9級10号が認定された後まもなくして、相手方保険会社から被害者Yさんのもとに、損害賠償額の内容(対人賠償保険)が記載された計算書が送られてきました。
当弁護士は被害者Yさんからご相談を受け、相手方保険会社の提示内容について、「入通院慰謝料」および「後遺障害に伴う逸失利益」は保険会社の任意基準によるものであり、「後遺障害慰謝料」は自賠責保険基準によるものである旨をご説明したところ、相手方保険会社との増額交渉をご依頼いただけることとなりました。
なお、保険会社から提示される損害賠償額の内容は、一般的に「書面」でなされるため、もし口頭のみで示談を求められた場合は要注意です。
口頭だけでは、損害賠償額の内訳や根拠が不明瞭で、適切な判断ができません。必ず、「書面」で損害賠償額の内容を提示してもらいましょう。
弁護士交渉〜介入から解決まで〜
【弁護士介入】
本件では、治療費や通院交通費、諸雑費等の実費、休業損害には争いがなく、問題となったのは、「入通院慰謝料」、「後遺障害慰謝料」、「後遺障害に伴う逸失利益」の3項目です。なお、被害者Yさんにも20%の過失が認められています。
相手方保険会社との具体的な交渉経緯は以下のとおりです(争いのない部分は記載省略)。
【相手方保険会社の当初提示額】
相手方保険会社の当初提示額の内容は以下の通りです。
入通院慰謝料…298,500円(保険会社の任意基準です。)
後遺障害慰謝料…2,450,000円(自賠責保険基準です。)
後遺障害に伴う逸失利益…24,041,608円(保険会社の任意基準です。)
上記合計は26,790,108円ですが、過失割合20%が差し引かれます。
合計金額 21,432,086円(過失相殺後)
【当弁護士の請求額】
相手方保険会社の提示に対して、当弁護士が相手方保険会社に請求した内容は以下の通りです。
入通院慰謝料…1,310,000円(裁判基準です。)
後遺障害慰謝料…1,310,000円(裁判基準です。)
後遺障害に伴う逸失利益…6,900,000円(60歳まで:年収7,486,490円×喪失率35%×喪失期間29年(ライプニッツ係数15.141)。67歳まで:年収4,875,600円×喪失率35%×喪失期間7年(ライプニッツ係数1.406)。裁判基準です。)
上記合計は50,282,814円ですが、過失割合20%が差し引かれます。
合計金額 40,226,251円(過失相殺後)
※裁判基準とは「弁護士基準」と同様のものです。
【示談成立・解決】
示談金増額交渉の結果は以下の通りです。
入通院慰謝料…1,310,000円(裁判基準の満額。当初提示額の約4.3倍となりました。)
後遺障害慰謝料…6,900,000円(裁判基準の満額。当初提示額の約2.8倍となりました。)
後遺障害に伴う逸失利益…37,865,532円(60歳まで:年収7,486,490円×喪失率31.5%×喪失期間29年(ライプニッツ係数15.141)。67歳まで:年収4,875,600円×喪失率31.5%×喪失期間7年(ライプニッツ係数1.406)。当初提示額の約1.5倍となりました。)
上記合計は46,075,532円ですが、過失割合20%が差し引かれます。
合計金額 36,860,426円(過失相殺後)
⇒増加額 15,428,340円となりました。
【弁護士から一言】
当弁護士による交渉の結果、「入通院慰謝料」および「後遺障害慰謝料」については請求額の100%、「後遺障害に伴う逸失利益」については請求額の90%とする内容で回答が得られ、示談成立となりました。
当弁護士介入前の当初提示額と比較すれば、1.72倍の金額での示談です。
約1,542万円の増額ですので、十分に成功事例といってよいでしょう。
被害者Yさんはご加入の任意保険に弁護士費用特約を付加されていなかったため、費用倒れの心配が一切ない料金プラン「完全出来高報酬制」にてご依頼いただきました。
当弁護士の完全出来高報酬制は、着手金不要で、示談金が増額した分の一定割合だけが弁護士費用となる料金体系です。弁護士に支払う報酬によって費用倒れを心配されている方も安心してご利用いただけます。
※弁護士費用特約とは、交通事故の被害者となって弁護士に示談交渉を依頼した際の弁護士報酬等を保険会社が負担してくれる特約です。
万が一に備え、弁護士費用特約を任意保険に付加されることを強くお勧めします。
◎全国対応!ご来所不要
本件のご依頼者は静岡県在住でしたが、一度も当事務所までお越しいただくことなく、電話やメール、郵便のやりとりで解決に至っています。治療やお仕事等でご多忙な方、遠方にお住まいの方もお気軽にお問い合わせください。
◎弁護士が直接ヒアリング
無料相談時に、事務職員が被害者の方々から聴き取りを行う法律事務所もありますが、当事務所では、弁護士が直接お話を伺っています。
弁護士が直接お話を伺うことで、問題点を正確に把握し、早期解決へと導けるよう心掛けております。