後遺障害別等級表・労働能力喪失率

後遺障害の等級別慰謝料の比較と労働能力喪失率

交通事故の被害に遭って後遺障害が残ってしまった場合、損害賠償額の算定において、その後遺障害がどの等級に認定されるかが、とても重要なポイントとなります。

この記事では、通称・赤い本と呼ばれる書籍『民事交通事故訴訟 損害賠償算定基準』(日弁連交通事故センター東京支部)に掲載されている「後遺障害別等級」と「労働能力喪失率」についてご紹介いたします。

赤い本:専門家向けの本なので、一般の方がご覧になることは、ほぼありません。
赤い本
出典:青本・赤い本のご紹介(日弁連交通事故相談センター)

後遺障害別等級表・労働能力喪失率

日弁連「赤い本」記載の後遺障害別等級と労働能力喪失率は以下の通りです。

赤い本 別表第1

日弁連「赤い本」別表第1記載の後遺障害別等級と労働能力喪失率は以下の通りです。

等級 介護を要する後遺障害 労働能力
喪失率
第1級
  1. 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し,常に介護を要するもの
  2. 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し,常に介護を要するもの
100/100
第2級
  1. 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し,随時介護を要するもの
  2. 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し,随時介護を要するもの
100/100

【別表第1 備考】

各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって,各等級の後遺障害に相当するものは,当該等級の後遺障害とする。
(注)既に後遺障害のある者がさらに同一部位について後遺障害の程度を加重したときは,加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった後遺障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする。

赤い本 別表第2

日弁連「赤い本」別表第2記載の後遺障害別等級と労働能力喪失率は以下の通りです。

等級 後遺障害 労働能力
喪失率
第1級
  1. 両眼が失明したもの
  2. 咀嚼及び言語の機能を廃したもの
  3. 両上肢をひじ関節以上で失ったもの
  4. 両上肢の用を全廃したもの
  5. 両下肢をひざ関節以上で失ったもの
  6. 両下肢の用を全廃したもの
100/100
第2級
  1. 1眼が失明し,他眼の視力が0.02以下になったもの
  2. 両眼の視力が0.02以下になったもの
  3. 両上肢を手関節以上で失ったもの
  4. 両下肢を足関節以上で失ったもの
100/100
第3級
  1. 1眼が失明し,他眼の視力が0.06以下になったもの
  2. 咀嚼又は言語の機能を廃したもの
  3. 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し,終身労務に服することができないもの
  4. 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し,終身労務に服することができないもの
  5. 両手の手指の全部を失ったもの
100/100
第4級
  1. 両眼の視力が0.06以下になったもの
  2. 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの
  3. 両耳の聴力を全く失ったもの
  4. 1上肢をひじ関節以上で失ったもの
  5. 1下肢をひざ関節以上で失ったもの
  6. 両手の手指の全部の用を廃したもの
  7. 両足をリスフラン関節以上で失ったもの
92/100
第5級
  1. 1眼が失明し,他眼の視力が0.1 以下になったもの
  2. 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し,特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの
  3. 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し,特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの
  4. 1上肢を手関節以上で失ったもの
  5. 1下肢を足関節以上で失ったもの
  6. 1上肢の用を全廃したもの
  7. 1下肢の用を全廃したもの
  8. 両足の足指の全部を失ったもの
79/100
第6級
  1. 両眼の視力が0.1 以下になったもの
  2. 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの
  3. 両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になったもの
  4. 1耳の聴力を全く失い,他耳の聴力が40センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
  5. 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの
  6. 1上肢の3大関節中の2関節の用を廃したもの
  7. 1下肢の3大関節中の2関節の用を廃したもの
  8. 1手の5の手指又はおや指を含み4の手指を失ったもの
67/100
第7級
  1. 1眼が失明し,他眼の視力が0.6以下になったもの
  2. 両耳の聴力が40センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
  3. 1耳の聴力を全く失い,他耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
  4. 神経系統の機能又は精神に障害を残し,軽易な労務以外の労務に服することができないもの
  5. 胸腹部臓器の機能に障害を残し,軽易な労務以外の労務に服することができないもの
  6. 1手のおや指を含み3の手指を失ったもの又はおや指以外の4の手指を失ったもの
  7. 1手の5の手指又はおや指を含み4の手指の用を廃したもの
  8. 1足をリスフラン関節以上で失ったもの
  9. 1上肢に偽関節を残し,著しい運動障害を残すもの
  10. 1下肢に偽関節を残し,著しい運動障害を残すもの
  11. 両足の足指の全部の用を廃したもの
  12. 外貌に著しい醜状を残すもの
  13. 両側の睾丸を失ったもの
56/100
第8級
  1. 1眼が失明し,又は1眼の視力が0.02以下になったもの
  2. 脊柱に運動障害を残すもの
  3. 1手のおや指を含み2の手指を失ったもの又はおや指以外の3の手指を失ったもの
  4. 1手のおや指を含み3の手指の用を廃したもの又はおや指以外の4の手指の用を廃したもの
  5. 1下肢を5センチメートル以上短縮したもの
  6. 1上肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの
  7. 1下肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの
  8. 1上肢に偽関節を残すもの
  9. 1下肢に偽関節を残すもの
  10. 1足の足指の全部を失ったもの
45/100
第9級
  1. 両眼の視力が0.6以下になったもの
  2. 1眼の視力が0.06以下になったもの
  3. 両眼に半盲症,視野狭窄又は視野変状を残すもの
  4. 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
  5. 鼻を欠損し,その機能に著しい障害を残すもの
  6. 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの
  7. 両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
  8. 1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になり,他耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になったもの
  9. 1耳の聴力を全く失ったもの
  10. 神経系統の機能又は精神に障害を残し,服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
  11. 胸腹部臓器の機能に障害を残し,服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
  12. 1手のおや指とおや指以外の2の手指を失ったもの
  13. 1手のおや指を含み2の手指の用を廃したもの又はおや指以外の3の手指の用を廃したもの
  14. 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの
  15. 1足の足指の全部の用を廃したもの
  16. 外貌に相当程度の醜状を残すもの
  17. 生殖器に著しい障害を残すもの
35/100
第10級
  1. 1眼の視力が0.1以下になったもの
  2. 正面を見た場合に複視の症状を残すもの
  3. 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの
  4. 14歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
  5. 両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になったもの
  6. 1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になったもの
  7. 1手のおや指又はおや指以外の2の手指の用を廃したもの
  8. 1下肢を3センチメートル以上短縮したもの
  9. 1足の第1の足指又は他の4の足指を失ったもの
  10. 1上肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの
  11. 1下肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの
27/100
第11級
  1. 両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの
  2. 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの
  3. 1眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
  4. 10歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
  5. 両耳の聴力が1メートル以上の距離では小声を解することができない程度になったもの
  6. 1耳の聴力が40センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
  7. 脊柱に変形を残すもの
  8. 1手のひとさし指,なか指又はくすり指を失ったもの
  9. 1足の第1の足指を含み2以上の足指の用を廃したもの
  10. 胸腹部臓器の機能に障害を残し,労務の遂行に相当な程度の支障があるもの
20/100
第12級
  1. 1眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの
  2. 1眼のまぶたに箸しい運動障害を残すもの
  3. 7歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
  4. 1耳の耳殻の大部分を欠損したもの
  5. 鎖骨,胸骨,ろく骨,けんこう骨又は骨盤骨に著しい変形を残すもの
  6. 1上肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの
  7. 1下肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの
  8. 長管骨に変形を残すもの
  9. 1手のこ指を失ったもの
  10. 1手のひとさし指,なか指又はくすり指の用を廃したもの
  11. 1足の第2の足指を失ったもの,第2の足指を含み2の足指を失ったもの又は第3の足指以下の3の足指を失ったもの
  12. 1足の第1の足指又は他の4の足指の用を廃したもの
  13. 局部に頑固な神経症状を残すもの
  14. 外貌に醜状を残すもの
14/100
第13級
  1. 1眼の視力が0.6 以下になったもの
  2. 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの
  3. 1眼に半盲症,視野狭窄又は視野変状を残すもの
  4. 両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの
  5. 5歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
  6. 1手のこ指の用を廃したもの
  7. 1手のおや指の指骨の一部を失ったもの
  8. 1下肢を1センチメートル以上短縮したもの
  9. 1足の第3の足指以下の1又は2の足指を失ったもの
  10. 1足の第2の足指の用を廃したもの,第2の足指を含み2の足指の用を廃したもの又は第3の足指以下の3の足指の用を廃したもの
  11. 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの
9/100
第14級
  1. 1眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの
  2. 3歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
  3. 1耳の聴力が1メートル以上の距離では小声を解することができない程度になったもの
  4. 上肢の露出面にてのひらの大ききの醜いあとを残すもの
  5. 下肢の露出面にてのひらの大ききの醜いあとを残すもの
  6. 1手のおや指以外の手指の指骨の一部を失ったもの
  7. 1手のおや指以外の手指の遠位指節間関節を屈伸することができなくなったもの
  8. 1足の第3の足指以下の1又は2の足指の用を廃したもの
  9. 局部に神経症状を残すもの
5/100

【別表第2 備考】
①視力の測定は,万国式試視力表による。屈折異状のあるものについては,矯正視力について測定する。
②手指を失ったものとは,おや指は指節間関節,その他の手指は近位指節間関節以上を失ったものをいう。
③手指の用を廃したものとは,手指の末節骨の半分以上を失い,又は中手指節関節若しくは近位指節間関節(おや指にあっては,指節間関節)に著しい運動障害を残すものをいう。
④足指を失ったものとは,その全部を失ったものをいう。
⑤足指の用を廃したものとは,第一の足指は末節骨の半分以上,その他の足指は遠位指節間関節以上を失ったもの又は中足指節関節若しくは近位指節間関節(第一の足指にあっては,指節間関節)に著しい運動障害を残すものをいう。
⑥各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって,各等級の後遺障害に相当するものは,当該等級の後遺障害とする。

(注1) 別表第2に定める後遺障害が2つ以上あるときは,重い方の後遺障害の該当する等級による。しかし,下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰上げる(別表第1の後遺障害とは併合されない)。

  • 第13級以上に該当する後遺障害が2つ以上あるときは,重い方の後遺障害の等級を1級繰上げる。ただし,それぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときはその合算額を保険金額として採用する。

  • 第8級以上に該当する後遺障害が2つ以上あるときは,重い方の後遺障害の等級を2級繰上げる。

  • 第5級以上に該当する後遺障害が2つ以上あるときは,重い方の後遺障害の等級を3級繰上げる。

(注2) 既に後遺障害のある者がさらに同一部位について後遺障害の程度を加重したときは,加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった後遺障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする。

後遺障害等級別の慰謝料

一般的に、保険会社からは「自賠責基準」又は「任意基準」をもとに算定した示談額が提示されます。

「自賠責基準」とは、法令で定められた最低限の補償をおこなうことを目的とした基準のことをいい、「任意基準」とは、任意保険会社各社で決められた基準のことをいいます(任意保険会社によって基準が異なります)。

しかし、裁判所は、過去の判例に基づき、後遺症慰謝料について一定の目安を掲げています。
その目安のことを「裁判基準」といいます(別称「弁護士基準」ともいいます)。これも冒頭でご紹介した赤い本に掲載されています。

「自賠責基準」と「裁判基準」、どのような違いがあるのでしょうか。
ここでは、この2つの基準を比較しながら、後遺障害の等級別に慰謝料の金額をまとめました。

自賠責基準と裁判基準の慰謝料比較

等級 慰謝料
(自賠責基準)
慰謝料
(裁判基準)
第1級 1100万円 2800万円
第2級 958万円 2370万円
第3級 829万円 1990万円
第4級 712万円 1670万円
第5級 599万円 1400万円
第6級 498万円 1180万円
第7級 409万円 1000万円
第8級 324万円 830万円
第9級 245万円 690万円
第10級 187万円 550万円
第11級 135万円 420万円
第12級 93万円 290万円
第13級 57万円 180万円
第14級 32万円 110万円

自賠責基準と裁判基準の差額

後遺障害の等級によって、後遺症慰謝料の額は大きく変わりますが、同じ等級でも「自賠責基準」と「裁判基準」で、2.5倍~3.4倍もの差額があります。

弁護士が保険会社と示談交渉するときは、この裁判基準をもとに賠償額の算定をします。そのため、別称、弁護士基準ともいいます。

後遺障害14級の自賠責基準と裁判基準

上記一覧の額を当てはめて、自賠責基準と裁判基準との差額を計算した場合

(裁判基準 110万円)-(自賠責基準 32万円)= 78万円

最下級の第14級でも78万円もの差額となります。

交通事故専門弁護士に無料相談

等級が高ければ高いほど(第1級に近づけば近づくほど)、その差額は大きくなります。

特に、既に高い等級が認定されている方や、認定される見込みのある方は、適正な後遺症慰謝料を請求するために、交通事故問題を専門的に扱っている弁護士に依頼されることをお勧めします。

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担当の弁護士より、折り返しご連絡いたします( TEL: 03-5251-2300)。

弁護士 山﨑 賢一 (Kenichi Yamazaki)
弁護士 山﨑 賢一 (Kenichi Yamazaki)

【東京弁護士会所属 No.21102】弁護士歴32年。交通事故取扱開始から18年のキャリアの中で手掛けた案件のうち交通事故分野は9割超。2020年末で累計1,808件の解決件数があり、年間にほぼ100件以上の交通事故事案を解決に導いています(2021年1月現在)。示談金の増額がなければ弁護士費用は一切不要の「完全出来高制」で、交通事故被害者を全面サポート!全国対応、交通事故のご相談は何度でも無料です。