後遺症事例7
示談金増加額 913万円
自転車走行中、自動車にはねられ腰椎圧迫骨折・臀部打撲を負った事例 (後遺症11級7号)
当初提示額
5,661,200円
最終示談額
14,795,644円
交渉後の増加額
9,134,444円
傷害状況
腰椎圧迫骨折ほか
後遺症認定
後遺障害11級
治療期間
235日
(内25日は入院)
解決方法
裁判による解決
交渉期間
6ヶ月
交渉のポイント
入通院慰謝料、後遺障害慰謝料、後遺障害に伴う逸失利益
交通事故の概要
千葉県千葉市の路上にて、Pさん(20代・女性/会社員)が自転車で走行中、横断歩道付近で自動車にはねられた交通事故事例です。
被害者側Pさんの負ったケガ(傷害)は、第一腰椎圧迫骨折、臀部打撲でした。
交通事故に遭われた直後、25日間の入院治療を受け、その後は210日もの通院治療を要しました。
入院期間を含め、総治療期間は235日となりました。
治療終了後、自賠責保険への後遺障害認定請求により、後遺障害11級7号(脊柱に変形を残すもの)という高い等級が認定されています。
後遺障害が認められた後、相手方保険会社からPさんのもとに、示談案の計算書が届きました。
Pさんは、長期治療を要するほどの重傷だったにもかかわらず、示談金額が低すぎるのではないかと疑問に感じ、自ら交渉を試みましたが、被害者本人による交渉は困難であると判断。
交通事故被害の専門家である弁護士に相談することを決意しました。
完全出来高報酬制(“増額部分”の一定割合が弁護士報酬となるため費用倒れの心配は一切無用)とする当弁護士の報酬体系に、安心感を覚え、電話相談を経て、ご依頼いただく運びとなりました。
弁護士交渉〜介入から解決まで〜
被害者側Pさんからの依頼を受け、当弁護士が、相手方保険会社からの示談案を検討したところ、後遺傷害に伴う逸失利益は「後遺障害慰謝料に含む」とされている点など、全ての項目において、異常なほど低額なものでした。
当弁護士は、このような状況下では、事実上の増額交渉をしても、Pさんが満足の行く結果は得られないと判断し、交渉を行うことなく、初めから裁判での解決の道を選択しました。
問題になったのは、入通院慰謝料、後遺障害慰謝料、後遺障害に伴う逸失利益ですが、裁判での解決である以上、弁護士基準(裁判基準)での結果を目標として、弁護士基準を超える請求を立て、裁判を遂行しました。
その結果、裁判官から、全項目について、弁護士基準とする和解案が提示され、裁判上の和解が成立しました。
なお、本来はPさんに過失が認定されてもおかしくない事故状況でしたが、裁判官は当時の状況から、過失相殺を行いませんでした。
入通院慰謝料は2倍以上、後遺障害に伴う逸失利益も高額を勝ち取り、総額で約913万円の大幅増額となりました。
本件事例のように、場合によっては、裁判手続きが有効です。
具体的な交渉経緯は以下の通りです。
【相手方保険会社からの当初提示額】
入通院慰謝料・・・661,200円
後遺症慰謝料・・・5,000,000円
逸失利益・・・(後遺障害慰謝料に含む)
合計 5,661,200円
↓
【裁判での請求額】*賠償基準は裁判基準
入通院慰謝料・・・1,640,000円(入院0.8ヶ月+通院7ヶ月)
後遺症慰謝料・・・4,200,000円(11級の裁判基準)
後遺障害に伴う逸失利益・・・12,816,643円(年収約379万円、労働能力喪失率20%、喪失期間38年で計算)
合計 18,656,643円
↓
【最終的な賠償額】*裁判上の和解
入通院慰謝料・・・1,500,000円
後遺症慰謝料・・・4,200,000円
逸失利益・・・9,095,644円
合計 14,795,644円
↓
増加額は 9,134,444円 となりました。