交通事故一般論
交通事故で仕事ができなくなった
交通事故でケガをした
交通事故で家族が死亡した
 交通事故一般論
交通事故による損害賠償は一般的な場合、次のような内容で構成されます。
  1. 積極損害(実際に出費しなければならなかったことによる損害)
    (1)医療費関係費用
      被害者の治療費、入院費、交通費等が含まれます。全て実費となります。
    (2)葬儀関係費用
      被害者が死亡した場合には葬儀費用が請求できます。但し、出費の全てというわけではなく、通常の場合、上限は金120万円程度となります。
  2. 消極損害(本来得られるはずであったものが得られなくなったことによる損害)
    (1)休業損害
      被害者が通院、入院、自宅療養等、事故を原因として、職場を休まざるを得ず、そのためにカットされた、賃金相当の損害です。
    (2)逸失利益 
      事故による後遺症、ないしは死亡により、被害者が将来的に得られるはずであった収入減少相当損害です。
  3. 慰謝料(精神的な損害)
    (1)死亡による慰謝料
      死亡の場合、慰謝料は金2000万円前後となります。
    (2)傷害による慰謝料
      傷害の場合、怪我が治るまでに要した日数、通院日数、入院日数等によって金額が決定されます。
    (3)後遺症による慰謝料
      後遺症が残った場合、後遺症(1級から14級)の程度によって金額が決定されます。
      ちなみに、第1級の場合の慰謝料は金2600万円程度となります。
  4. 物 損
     事故により自動車、自転車、洋服、その他の物が破損してしまった場合、修理可能な場合は修理費、全損の場合は時価相当額等が請求できます。要するに物に起因する損害です。
     自動車修理中の代車使用料も、物損に含められます。

 以上の項目を合算した金額が請求額となります。
 但し、その他の要素として過失相殺を考慮しなければなりません。被害者側の過失が大きいときは大幅な減額を余儀なくされます。

 なお、一般的な傾向として、被害者ないしはその関係者が、保険会社と交渉する場合、何かと言いくるめられて、小額での和解をさせられてしまうのが通常です。
 事故による被害が大きい場合は費用がかかっても専門家に依頼する方が、無難でしょう。

 交通事故で仕事ができなくなった場合
仕事ができなくなったことが一時的か否かで異なります。

1 労働能力の喪失が一時的であれば休業損害の問題となります。
事故により1ヶ月の欠勤を余儀なくされた場合には、1ヶ月分の給与が休業損害の対象となります。
但し、交通費等、欠勤した場合には支給されない部分は損害の対象とはなりません。
また、労災などで給与が補填された場合には2重取りはできませんので、休業損害は請求できません。
2 労働能力の喪失が一時的ではなく永久的な場合(死亡の場合を含みます。)には逸失利益の問題となります。
労働能力の喪失の場合、その喪失率が問題となります。死亡の場合はもちろん100パーセントですが、生存している場合は原則として後遺症の等級によることになります。ちなみに、第1級から第3級までが100パーセント、最低級の第14級が5パーセントとなっています。
具体的な計算方法としては、事故時から稼働可能年齢とされている67歳までの収入合計予想をたて、その数字に喪失率をかけて損害額を決定することになります。但し、通常であれば将来的に受領する金額を予め受け取るのですから、その中間利息は控除することになります。
また、死亡の場合には、生存の場合と異なり、死亡者本人の生活費は将来的にかからなくなるのですから30ないし50パーセントの生活費控除がなされます。
 交通事故でケガをした場合
1. まずは医療費が損害として計上されます。原則として交通事故の場合、健康保険の適用がないので、全額を加害者に請求することになります。
但し、過失相殺がある場合には、あなたの過失の割合に応じて、あなた自身が医療費を負担しなければなりません。
 もっとも、自賠責保険は、相当のことがない限り、被害者の過失を問題としないので、けがが比較的軽く、医療費が自賠責保険の範囲に収まれば、あなたの過失の有無にかかわらず、医療費は自賠責保険から全額支給されることになります。
2. けがをすれば当然働けなくなるでしょうから、休業損害・逸失利益の問題が発生します(この点は「事故で仕事ができなくなった」のページを見てください)。
3. けがをすれば傷害による慰謝料(精神的損害)が請求できます。
  けがによって、どの程度の苦痛を味わうかは、実際的には被害者個人個人によってまちまちでしょう。しかし、実務的には、けがが治るまでに要した期間、入院期間、通院期間、通院日数などによって決定されます。
 ちなみに、
 事故から完治まで3ヶ月間
 入院期間1ヶ月
 通院期間2ヶ月
 通院回数10回
 の場合
 慰謝料は89万円程度が裁判によった場合の目安となります。
4. 完治すればよいのですが、もし後遺症が残ってしまった場合には、後遺症による慰謝料が請求できます。
金額は第1級(金2600万円程度)から第14級(金100万円程度)まで、障害の程度によって金額が決定されます。
 交通事故で家族を亡くした場合
 被害者が交通事故が原因で死亡した場合には、被害者が取得した損害賠償請求権は、被害者の相続人が相続することになります。
 単純な例を挙げれば、被害者が独身の場合はその御両親、結婚している場合はその妻およびお子さんが相続人となります。
 具体的には、即死の場合には死亡による慰謝料、逸失利益等になり、相当期間経過後の死亡の場合には、医療費、休業損害などが加算されることになるでしょう。
 各損害の金額については、最初の説明を見てください。

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