交通事故一般論

交通事故の法律基礎知識

交通事故による損害賠償は、一般的な場合、概ね次のような内容で構成されます(分かりやすくするため概略に止めます。)

1.積極損害
 (実際に出費しなければならなかったことによる損害)

(1)医療費関係費用

被害者の治療費、付添看護費、入院雑費、通院交通費等が含まれます。全て実費となります。

(2)葬儀関係費用

被害者が死亡した場合には葬儀費用が請求できます。但し、出費の全てというわけではなく、原則として、上限は金150万円となります。

(3)弁護士費用

裁判による判決の場合のみ、認められた損害額の10パーセント程度が損害として認められます。
事実上の交渉による和解、裁判上の和解の場合、弁護士費用は認められませんので注意して下さい。

2.消極損害
 (本来得られるはずであったものが得られなくなったことによる損害)

(1)休業損害

給与所得者の場合、被害者が通院、入院、自宅療養等、事故を原因として、職場を休まざるを得ず、そのためにカットされた、賃金相当の損害です。
なお、有給休暇を使用した場合も休業損害として認められます。
事業所得者の場合、現実の収入減があった場合に認められます。
会社役員の場合、報酬のうち労務提供の対価部分は休業損害として認められます。
家事従事者の場合、裁判の場合、賃金センサスに基づいて計算しますが、事実上の交渉では、1日5,700円(自賠責基準)での解決となるのが一般的です。

(2)逸失利益

事故による後遺症、ないしは、事故で死亡したことにより、被害者が将来的に得られるはずであった収入減少相当損害です。
後遺症の場合には、事故時の年収、症状固定時の年齢、認定された級により、死亡の場合には、事故時の年収、死亡時の年齢、生活費控除率により定まります(具体的な計算方法は「交通事故で仕事ができなくなった場合」のページを見てください。)。

3.慰謝料(精神的な損害)

(1)死亡による慰謝料

死亡の場合、慰謝料は金2,000万円ないし金2,800万円程度となります。

(2)傷害による慰謝料

傷害の場合、怪我の内容、怪我が治るまでに要した日数、入院日数、通院日数等によって金額が決定されます(この計算方法は「交通事故で傷害を負った場合」のページを見てください。)。

(3)後遺症による慰謝料

後遺症が残った場合、後遺症の程度(1級から14級)によって金額が決定されます。
ちなみに、第1級の場合の慰謝料は金2,800万円程度となります。

4.物損

事故により自動車、自転車、洋服、その他の物が破損してしまった場合、修理可能な場合は修理費、全損の場合は時価相当額等が請求できます。要するに物に起因する損害です。
自動車修理中の代車使用料、事故による評価損も、物損に含められます。
なお、損害が物損のみの場合、原則として慰謝料は認められません。

以上の項目を合算した金額が請求額となります。
但し、その他の要素として過失相殺を考慮しなければなりません。被害者側の過失が大きいときは大幅な減額を余儀なくされます。

なお、一般的な傾向として、被害者ないしはその関係者が、保険会社と交渉する場合、何かと言いくるめられて、少額での和解をさせられてしまうのが通常です。
特に、事故による被害が大きい場合は費用がかかっても専門家に依頼することをおすすめします(極端な場合、1,000万円単位の差が出ることがあります。)。
弁護士費用の特約がある場合は無条件で専門家への依頼をおすすめします。

交通事故問題解決のプロ 弁護士やまケン

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